無為のプライヴァシー
無為の姿が見えないと思っていたら、クローゼットの中のカラーボックスに自ら収納されていた。思わず撮影して、後で妻に見せたら、妻はすでにこれとほとんどまったく同じ写真を自分のケータイに収めていた。
そのときには、もともとカラーボックスのこの段に入っていたセーターがカーペットに落ちていたそうだ。無為が自力で引きずり出して自分の居場所を作ったのだろう。そういえば、僕が気づいたときにクローゼットもカラーボックスのひきだしも開けっぱなしになっていたのは、そこが無為の新たなお気に入りの場所になったことに対して妻が特別な配慮を施していたからだったのだ。
そういえば、ドラえもんはのび太の部屋の押し入れで寝起きしているが、あれはドラえもんがのび太のプライヴァシーを慮って自発的にそうしているのだったか、それともそうすることを余儀なくされたのだったか。あるいは、猫なのでそういうところを好む、という設定だったのか。ことによると、ドラえもん自身が一人でないと眠られないタチなのか。
無為はクローゼットの奥や押し入れの奥に陣取っているときは、いくら呼んでも決して返事をしない。姿が見えなくて何度も大声で呼んでいると、押し入れの方から「にちゃり」という音がするので見に行ってみると、そしらぬ顔で舌なめずりしたりしているときがある。
返事をしないということは、一人にしておいてほしいのだろうな、と思いつつ、手を伸ばして近づけると、慌てたようにザリッザリッとその手を舐めたりする。「子どもをかまわなくちゃ」という母猫スイッチが一瞬だけ誤って作動するのだろう。
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コメント
こんばんは
猫もそれぞれ個性があっておもしろいですね。
見知らぬ人にも擦り寄ってくる猫もいれば、来客があると洋服ダンスに隠れて一日でも出てこない猫もいます。
餌も食べず、おしっこも我慢しているんでしょうか。
飼うと可愛い生き物なんでしょうが、私は最後まで面倒見る自信が無いのでペットは飼わないことにしています。
私以外の家族は一人いればたくさんなので(笑)
投稿: ちあき | 2006年8月 7日 (月) 19時18分
うちの無為は、玄関先でとどまっている来客(新聞の集金など)に対しては異様に人懐っこく、普段めったに出さない「にゃあ〜ん」という媚びるよう声で鳴きながらすり寄っていきますが、屋内に踏み込んでくる来客(マンション設備のメンテナンスの人など)に対しては異様に警戒モードになって、それこそクローゼットの奥に引っ込んでずっと出てこなかったりする、という不可解な行動を取ります。何なんでしょうか。
ちあきさんの場合は、おっしゃるとおり、そのご家族の方の面倒を見られるので手いっぱいでしょうね(笑)。
投稿: 平山瑞穂 | 2006年8月 7日 (月) 20時01分