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2006年11月20日 (月)

書評されるシュガー

 ここのところ、いろいろなメディアで書籍版『シュガーな俺』が相継いで紹介されている。把握している限りで、「朝日新聞」(夕刊・ブックタイムス10月号)、「東京新聞」、「糖尿病NET」、「KING(講談社)」、「日刊スポーツ」、そして今日発売の「SPA!」(11/28号)、さらに明日発売の「週刊朝日」。いずれも書評の形だ。それに繋げる形で、「週刊現代」「dancyu」「週刊女性」の取材3件が続々と記事になる。これで少しは知名度がアップするだろうか。

 なお、「SPA!」の記事には、さっき偶然気づいた。谷口隆一さんの書評で、非常に好意的に書いてくださっているので、嬉しいかぎりだ。いや、どんな形であれ「SPA!」のようなメジャーな雑誌の書評に取り上げてくださったこと自体、すごくありがたいと思っている。だからこんなことを言うのも恩をアダで返すようでどうかと思うのだが、記述内容にちょっとだけ気になる点があったので、はばかりながら指摘させていただきたいと思う。

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仕事が忙しくなった妻との関係がぎくしゃくし始め、喬一にストレスとなってのしかかる。(中略)ストレスを紛らわせようと酒量を増やし、食事も増やした結果、再発。それも不治の段階へと至ってしまった。
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 とあるが、まず、糖尿病はどっちにしても「不治」の病である。おそらく、努力次第で相対的にマシな状態に持っていける「2型糖尿病」と、どうあがいても改善の見込みはない「1型糖尿病」の違いのことをおっしゃっているのだと思うが、喬一はストレスから「酒量」と「食事」を「増やした結果」、そういう状態になってしまったわけではない。喬一が罹患した「型」は、喬一が暴飲暴食をしようがしまいが、もともとそうなる運命の「型」だったのだ(作品を未読の方への配慮から、なんだか奥歯にものの挟まったような言い方になってしまって申し訳ない)。

 上記の書き方だと、そのへんがちょっと誤解される恐れがある。ただ、そう取られてもしかたがないような展開の仕方にしてしまっていることもまた事実なので、そのへんはどうにも表現のしづらい部分だ。

 とはいえ、それ以外はもちろん、とても簡潔・明快にまとめてくださり、心から感謝しておりますよ、谷口さん。ありがとうございました。

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コメント

本は読んだ人によって捕らえ方が違ってしまうし、書評を書く人それぞれの捕らえ方と主観が混じるから、作者の意図がそのまま書評に現れるかどうか、結構難しいですよね。

でも、これだけいろいろな雑誌で紹介されるといよいよ忙しくなりそうですね。
お体に気をつけて。

投稿: | 2006年11月24日 (金) 16時49分

> 香さん
書評、たしかに人それぞれですね。でも、だからこそおもしろいところもあるんですけどね。思いもかけなかったところがフォーカスされていたり、「そうだったのか!」と逆に著者の方が教え諭されたり(笑)。
あとはテレビ、たとえば「○様の○ランチ」あたりで紹介してもらえればポンッと火がつくところなんですけどねぇ……。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月25日 (土) 14時51分

ご無沙汰しておりました。ウイルス性胃腸炎にかかってしまいましてパソコンを見ることができてもコメントまでは精神状態から書けませんでした。
シュガー代表者がいろんなメディアに出る事は大変よいことです。もっともっと幅広く糖尿病を知って頂く為に最終的にはやはりTVに出るしかなさそうですね。
応援してますよ!

それと「ワスチカ」読み終えています。読み終えてから病気が発症しまして・・・本当に激しく切ない小説ですね。これが純愛なんだろうなと思いました。僕は高校は男子校だったので学校に女子がいる事自体が経験が無いので余計に新鮮に感じました。

取材を受けた週刊現代は27日発売でしたっけ?買いますよ、絶対に。


投稿: ゾーン | 2006年11月25日 (土) 23時38分

> ゾーンさん
連載ページでも拝見しましたが、本当に大変でしたね。しかし、流行っているということは、僕も気をつけねばなりませんね。
テレビ出演など、声がかかればいつでも馳せ参じる気持ちでいるんですけどねぇ……。

「ワスチカ」、読んでくださってありがとうございます。まさかそれが原因で胃腸炎にかかられたわけではないですよね? ちなみに、こんなことを言うと興ざめかもしれませんが、僕自身、高校は男子高だったのですよ。だから、学校に女子がいる感じというのがイマイチわからなくて、そのへんで苦労しました(笑)。
「週刊現代」は、そうです、27日です。よろしくお願いいたします。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月26日 (日) 01時27分

先日「シュガー」を読了しました。
で、感想を何か書こうと思ったんですが、これって何かもっともらしいことを書くのが非常に難しい小説ですネ。もっともらしいことを書くのが好きな僕は、とっても困ってしまいました。
一応、トラバしておきますね・・・。

投稿: クマキチ | 2006年11月26日 (日) 23時42分

クマキチさん、ありがとうございます。今回はもう、純然たるエンターテインメントという感じですので、たしかに「もっともらしい」ことを言おうとすると難しいでしょうね、僕でも途方に暮れてしまうと思います。
とはいえ、レビュー、たいへんおもしろく読ませていただきました。さすがクマキチさん、ちょっとヒヤリとするような鋭いツッコミなどもあり(いや、お見通しですね)、また、全体のトーンが両義的な感じで、文字通り「俎上」に乗せられているようなスリリングさがありました(笑)。
作者としてあえてひとこと、誤解を恐れずに申し述べさせていただくとすれば、今回、僕が書いたものは、「小説」ではあっても「文学」ではない、といったあたりでしょうか……。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月27日 (月) 00時24分

実はですね・・・。上のコメントを書いた24日時点では、シュガーを半分ぐらいまでしか読んでなかったのです。あの時「書評のあらすじは小説の内容とちゃうやんけ!」と突っ込みたかったんですが、読んでない部分があったので控えました。そこで、あんな中途半端な物言いをしてしまったのですが・・・、この週末読みきりました。そこでひとこと!
「どう読んだら、ああいう内容にまとめられるかわかりません(怒)」平山さんが取り上げたかった気持ちもわかります。
好意的に書いてくれてなかったら、怒っちゃうところですよね。

それから、小説の感想は、近いうちにネット小説にお邪魔して書こうと思います!(最近、向こうへはトンとご無沙汰なもので・・・)

投稿: | 2006年11月27日 (月) 00時57分

いや、ほんとに、好意的な書評だったのでどうしようかなとだいぶ迷ったんですが、その一点だけはどうしても見過ごすことができなかったので……。ただ、逐語的に読んでいるのでなければ(つまり、ナナメ読みなら・笑)、そうも取れるような展開であることは事実なんですよね。実際、「酒量が増えて」いくのは本当だし(もっともそれは、「ちゃんとやってるのになぜ?」という理不尽感のどちらかというと結果なので、順序としては逆なんですが)。まあ、でもとにかく、取り上げていただけたわけですし!

では、連載ページへの久々のお越し、楽しみにお待ちしております。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月27日 (月) 01時33分

実は、未だ書籍版は購入していないため確認できないのですが(せっかくのブログ小説なので、最後までweb上で楽しみたいと思いまして。)、
「ときどきお酒を飲んだりするのがやっぱりいけなかったのかなって気にしてたんだけど、それが原因だったんじゃないってことがわかった」というのは、「SPA!」の記事を受けて、書き加えられたものだったりするのでしょうか・・・?

投稿: | 2006年11月27日 (月) 02時12分

違います違います! 10月20日の書籍刊行以降に連載が続いている部分は……というより実はもっと早い段階からなんですが、まあざっと言って物語の後半以降は、書籍になったものとまったく同じ文章を小分けしてアップしているだけですので、ご指摘の一文ももともと(書籍に)あったものなんですよ。……というように、作者としては、「わかるように書いている」つもりだっただけに、書評の記述が引っかかってしまったということなのです。

でもたしかに、その気になればWeb版ではそうやって「補強」することも可能ですよね(笑)。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月27日 (月) 02時23分

なんだか、僕らが「ブンガク」なんていう地上的(地下的?)なことがらに拘泥している間に、当のセンセイは上空を滑空して遥か彼方に・・・おーい、何処行くの?冥王星あたり?

投稿: クマキチ | 2006年11月28日 (火) 00時22分

ありゃりゃ、すみませんクマキチさん、このコメント、なぜか今まで見過ごしておりました!
いや、僕は畢竟、「純文学出身」なので(デビューがそうだったと言うより、デビューするまでの長い道程において、という意味で)、「ブンガク」との距離の取り方というのは、この後の作家人生の中でも常にテーマになってくる問題だと思ってますよ。
「冥王星パーティー」などは、冥王星的でありながら本質的にはけっこう地上的だったりするんじゃないか、と自分では思ってるんですが、まぁそれは見てのお楽しみということで……(笑)。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年12月 1日 (金) 16時08分

投稿: Glenn | 2006年12月10日 (日) 04時34分

[url=http://forum.lixium.fr/cgi-bin/liste.eur?beastsex ] beast sex[/url]
beast sex

投稿: beast sex | 2006年12月16日 (土) 21時38分

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シュガーな俺 作者: 平山瑞穂 出版社/メーカー: 世界文化社 メディア: 単行本 まったく休眠状態になってしまったこのブログだが、『ラス・マンチャス通信』以来注視してきた平山瑞穂氏の新作『シュガーな俺』を読んだので、メモ代わりにちょっと感想を書いておく。 この作品... [続きを読む]

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