« 書評されるシュガー | トップページ | 授賞式 »

2006年11月26日 (日)

ああ無常

 なんだか不意に無常感に襲われて、5日もブログを放置してしまった。まあ、似たような発作は実は周期的に何度も起きているのだが。

 僕が勝手に私淑している津原泰水さんの新作『ブラバン』を読んでいたら、「ヤンキー」(アメリカ人じゃなくて、「ヤンママ」「元ヤン」などと言う場合のそれ)の語源についての言及があった。ほかでも指摘されていることかもしれないが、僕はこれを読んで初めて知ってなるほどと思った。

 本来は、「難波の商店街通称アメリカ村で売られていた、ぶかぶかファッションに身を包んだ若者たち」のことで、「アメリカ人」の卑称である「ヤンキー」と、彼らが多用していた「---やんけ」という語尾を引っかけてあるのだという。

 ところでその「ヤンキー」という語は、僕が中学・高校生くらいの頃にはまだごく普通に使われていたと思うのだが、中原中也の詩に出てくる「水色のプラットホームと 躁ぐ少女と嘲笑ふヤンキイは いやだ いやだ!」という一節を目にするたびに、僕はどうしてもその「ヤンキイ」を「アメリカ人」ではない方の意味に取ってしまっていたものだ。頭ではわかっているのだが、浮かんでくる情景が「頭をリーゼントにして、ボンタンを穿いて嘲笑うヤンキー」なのだ。

 それはそうと、明日、11月27日には、『シュガーな俺』についての僕のインタビュー記事が掲載された「週刊現代」が発売される予定だ。「現代ライブラリー」という書評コーナーの、「書いたのは私です」というページだ。

|

« 書評されるシュガー | トップページ | 授賞式 »

コメント

「やんけ」語源説は非常に興味深いですね〜。河内弁っつうことですね。今まで聞いた説の中では、個人的に最も合点のいく説明です。ちなみ自分が知っている範囲の語源説は、どれも大阪を発信源とする点だけは共通している一方、具体的な派生過程については「金髪の外見をアメリカ人に見立てた」「やんちゃが訛った」「やーさん(ヤクザ)が訛った」などの説が乱立しております。そんなに昔の話題じゃないのに、確定的な情報ってホントに少ないもんです。

投稿: もり | 2006年11月26日 (日) 21時41分

ひさびさの言語ネタです(笑)。僕も、「ヤンキー」の語源については断片的にいろいろ聞いていたのですが、今回のが最も納得のいくものでした。
ちなみに本家「ヤンキー」つまりYankeeは、もともとはニューヨークのオランダ移民が、ニューイングランドに住み込んだ英国移民を指した言葉が訛った、とかいう説をどこかで読んだ覚えがあります。「ヤン」はオランダ語で"John"に当たる人名、「キース」はオランダ語でチーズのこと、つまり、「チーズばっかり食ってるJohn」的なニュアンスで"Jan kees"と言っていたのが"Yankee"に化けたとか? いや、ウロ覚えなので細部は間違ってるかもしれませんが。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月26日 (日) 23時03分

ヤンキーという言葉の語源を知りませんでした。僕もヤンキーと聞くと「金髪で上下派手なジャージを着ていて、暴走族」の人たちのことを思い浮かべます。
メジャーリーグに松井で有名な「ヤンキース」と言う名門チームがありますが関係者がこの事を聞いたら何て思うのでしょうかね。

投稿: ゾーン | 2006年11月27日 (月) 21時20分

僕も、日本における「ヤンキー」という語の持つニュアンスについて、ニューヨーク・ヤンキースの人たちが知ったらどういう感想を持つのか、前から非常に興味があります。まず、松井さんに訊いてみたいですね。「ヤンキー」とはおよそ対極的な、きまじめそうな彼に。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年11月28日 (火) 00時43分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/181870/12833276

この記事へのトラックバック一覧です: ああ無常:

« 書評されるシュガー | トップページ | 授賞式 »