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2006年12月 9日 (土)

1時間の法則

 今週はほぼ毎晩なんらかの予定が入っていて、おまけに職場での仕事もそこそこ忙しかったので、本当に息をつく暇もなく、ブログの更新もできずにいた。備忘録的に、あったことを書き留めておく。

 水曜日は、ものまね芸人さんたちが出演する新宿の某ショーレストランに。だいぶ前に日程だけ決めて予約を取っておいたのだが、その時点では誰が出演するか決まっていなかった。蓋を開けてみたら、偶然にも12月のスペシャル・デーだったらしく、郷ひろみのものまねひと筋27年という芸歴のHIBIKIさん率いる芸人集団のステージだった。全員とてもうまかったが、大トリを張ったHIBIKIさんの安定感に溢れるステージは圧倒的で、エンターテインメントとしては100点満点という感じだった。

 HIBIKIさんのステージを観ていて、奇妙なことに、島本和彦さんの漫画を思い出した。島本さんの漫画は多くがなんらかの意味でなにかのパロディだと言っていい。たとえば『逆境ナイン』は、無人島に持っていく10作の中に入れたいほど好きな作品だが、あれもスポ根系野球漫画のパロディである。にもかかわらず、それ自体に独立した魅力を十全に備えた傑作でもある。つまり、僕は野球漫画のパロディが読みたくて『逆境ナイン』を読むのではなく、まさに『逆境ナイン』が読みたいからそれをひもとくのだ。パロディが好きなのではなくて、島本さんの作品が好きなのである。

 HIBIKIさんのものまねステージに、僕はそれとよく似た魅力を感じる。あくまで「郷ひろみのものまね」でありながら、あまりのクオリティの高さによって、それはHIBIKIとしてのオリジナルななにかにまで高められているのだ。それでいてなおそれは、「郷ひろみのものまね」であることを決してやめてはいない。そのすさまじいまでの「芸」の力に、背筋がゾクゾクさせられた。すごい。

 で、木曜日は、小学館『IKKI』編集部のTさんと新宿3丁目で打ち合わせ。来年の後半くらいの連載開始を想定しつつ話を進めている、漫画家さんとのコラボ企画についてだ。連載は基本的に1話完結型になる見通しだが、その全体を貫く「大きなストーリー」の部分について、現段階である程度まで固めておく必要があるからだ。

 Tさんもかなり飲む方なので、「酔っぱらわないうちに」と思ったのか、店に入って着席するなり、余談はいっさい抜きで、「さっそくですが……」と本題に切り込んできた。集中してアイデアを出し合ったので、非常に生産的な打ち合わせとなり、約1時間で大略は固まっていた。「どんな会議も打ち合わせも、正味1時間あれば本当は十分なはずである」という、僕が職場で日ごろ(心の中で)提唱しているテーゼが、図らずも立証された形だ。

 もちろん、焦点を定めずに漫然と話している中から生まれてくるものも多々あるのだが、あらかじめ焦点が定められているのなら、それについて集中的に話すべきなのだ。ゴールを目指して。そんなことはあたりまえだと言われればそれまでなのだが、なぜそんなあたりまえのことをあらたまって言わなければならないかと言うと……いや、これ以上は言わずにおこう。

 僕のインタビュー記事が載った「dancyu」の見本誌も届いていたが、それが何曜日のことだったのか思い出せない。とにかく、毎晩毎晩、ほとんどただ寝るためだけに帰って、翌朝また出勤、という毎日だったのだ。

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コメント

やはり、師走ですね。皆が忙しく働いているように見えます。鬱病を患って病休中の僕には一層そのように見えます。
「dancyu」拝見しました。なんかかっこよく写っているではないですか。モテモテのように見えます。(笑)でも元々いい男ですからね~そう写っても当然なのかも。
僕も10数年前にカラオケスナックで中年サラリーマン数名のところから郷ひろみに歌声がそっくりな人が歌っていました。物まねショーでも出られそうな位うまかったです。そのときは本当に背筋がゾクゾクしました。

投稿: ゾーン | 2006年12月11日 (月) 00時41分

なんかねぇ、なぜだかああいう風に写ってしまったんですよ、今回は(笑)。いや、でもあれが僕の素の状態では間違いなくないですし、事実モテモテでもないですし……。写真ってほんと不思議ですね。ここのところ、毎回違う顔に写っている自分を相継いで見ているので、ますますその思いを強くします。
ゾーンさんも、いろいろご病気をお持ちでたいへんとは思いますが、どうぞお大事に。

投稿: 平山瑞穂 | 2006年12月11日 (月) 01時18分

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