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2007年3月28日 (水)

憎みきれない

 年長の友人K氏と、毎回本を買っていただいている歌舞伎町の某スナックへ。『シュガーな俺』を買っていただいたとK氏から聞き、では年明けにご挨拶にでも、と言っている間にどんどん時間が過ぎて、結局こんなタイミングになってしまった。そのお詫びの気持ちも込めて、出たばかりの、そしてまったく売れていない『冥王星パーティ』を持参する。

 ああ、ダメだ、今日は自虐的なことを言うまいと思っていたのについ言ってしまった。

 自虐的なことを言うまいと誓ったぼくがいた。でもそれは思い出せないほどの過去だ。昨日は昨日で、どこかで浮かれて過ごしたはずだが、忘れてしまったよ(“憎みきれないろくでなし”沢田研二)。

 2軒目は、新宿2丁目の知る人ぞ知るバー(ゲイ系ではない)。店内に入ると、いかにも業界人という雰囲気のオールドな人が女性の連れと一緒に飲んでいる。会計を済ませながら、「ヒューガジ君が」どうこうと言っている。ひょっとして映画監督の日向寺太郎さんのことですかと思わず訊き返すと、そうだという。日向寺さんとは先日ひょんことから面識を持ったばかりだ。その日向寺さんを知っているとは、この人はいったい……と思っていたら、宮崎ますみさんの所属プロダクションの社長さんだという。なーる(夏目漱石風)。

 で、3軒目。タクシーで池袋に移動して、老舗のバーへ。この店は、Kさんと僕が別々に愛好している店だ。一緒に行ったことはない。店内に入ったとき、マスターはまずKさんに気づいて「あ」という顔をしてからお辞儀をし、続いて僕の顔を見て「あ」という顔をして、いささか当惑しながらお辞儀をした。

 後になってK氏が僕を指しながら、「今日、彼と一緒に来て驚いた?」とマスターに訊いたら、「ちょっと驚きました」と言っていた。マスターにとっては、K氏も僕もちょくちょく来る、顔で識別できる客にはちがいないのだが、その2人が連れ立って来ることは想定していなかったのだろう。

 明日は明日で、楽しいだろうが、あまりに遠くて予想もできないよ。

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コメント

こんにちは。(^-^)
じっくりと「冥王星パーティ」を読み終えたところです!
自分が感じていることをうまく言葉に変えられずに
もどかしいんですが、ただ一言でいうならば
本当におもしろく読ませてもらいました!!

きっと、平山さんのファンの方には、もっと素敵な言葉で
感想を言える人がたくさんいると思いますが
ただ、わたしの本棚の大切な一冊になったことだけ
お伝えします。(^-^)
もう一度、読み直して、またじっくり楽しみますー!

投稿: 果歩 | 2007年3月29日 (木) 12時53分

果歩さん、ありがとうございます! むしろ、言葉にならないという方が、没入してもらえたんだろうなという感触が伝わってきて嬉しいですよ。そんな風に感じてくれる人の本棚に収まれて、本も喜んでいるだろうと思います(擬人法・笑)。後からでもなにか言葉になったら、思いつきレベルでもコメントで書いてくださると嬉しいです。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年3月29日 (木) 19時45分

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