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2007年4月12日 (木)

シュガーなキムタク

 この2日間で、実にいろいろなことがあった。

 とりあえず昨日。映画監督のA氏と、某制作会社の人々と池袋でお会いする。どれもまったく具体化している話ではないので、今までは特に書かなかったのだが、実は、『シュガーな俺』を映像化したいという話が、すでに4社から来ている。A監督たちは、そのうちの一勢力というわけだ。

 A監督も含め、お会いした人たちが、僕よりひと回り前後歳上であるにもかかわらず、見た目も中身も非常に若々しいことに驚く。こういう業界の特徴なのだろうか。制作現場の今むかしをめぐる、臨場感溢れるエピソードの数々や、業界の裏話など、たいへん楽しませていただいた。

 それにしても愕然とさせられたのは、すでに完成しているにもかかわらず、公開されていない映画というものが、業界全体で300ほどもあるという事実だ。配給元が決まらないなどさまざまな理由があるようだが、関係者は本当に浮かばれない気持ちだろう。そう言えば、「映画化決定!」と帯に刷られていたはずなのに、その後その映画が公開されたという話を一向に聞かない、ということがときどきある。あれはもしかして……と思ったら、「それ、たぶんそうですよ」とのこと。

 しかし、公開されていないだけで、「映画化された」こと自体は事実なのだから、「不当表示」には当たらないだろう。だったら「シュガー」に関しても、「A監督、映画化を構想中!」と帯に入れてしまっても「嘘ではない」のではないか、とみんなで笑った。

 あくまで仮定の話だが、著者としては、主人公の片瀬喬一を誰に演じてもらいたいか、と訊かれ、(何人かの読者さんのご意見も踏まえつつ)「うーん、稲垣吾郎ですかねぇ。コミカルな役とかけっこううまいし」と答えたら、A監督が不意に真顔になって「いや、SMAPだったらキムタクでしょう!」。なにか、明瞭な確信をお持ちのようだ。考えてみもしなかったが、「糖尿病患者のキムタク」も、観てみたい気がする。意外に器用に演じてくれそうだ。

 しかしまあ、これも「獲らぬタヌキの……」である。まず映像化自体が実現してくれないことには。

 それと、今日。小学館の担当Mさんより連絡があり、書き下ろし『株式会社ハピネス計画』(仮)の刊行が、7月下旬に決定したという。そうすると、それと連動する「IKKI」での連載も、おのずと7月からスタートということになるだろうか。あまりのんびりはしていられない。

 あと、僕の短編『桃の向こう』が掲載された「野性時代」5月号が、今日、発売された。大学生の「痛い」恋愛を描いた作品だ。少し、『冥王星パーティ』とカブる要素があるかもしれない。

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コメント

映画化の話、すごいですね!
やっぱり来てらっしゃったんですね~。テーマがテーマなだけあって、メディア展開が一番期待できる作品だとは思ってました。

主人公の片瀬喬一、私は阿部寛さんが何故かイメージにありました。
一般的な男性より知性的で、本人も自分の能力を見極めて努力してるんだけど、でも理不尽な状況に陥ってしまう……といった主人公が、阿部さんは似合うんじゃないかなあと。
勝手な意見を並べ立ててすいません(笑)

まだ具体化されたないとのことですが、映像化された暁には必ず見に行きますよ!
新刊と一緒に、映画の方も期待しております。

投稿: 小太郎 | 2007年4月13日 (金) 01時22分

へぇ〜、阿部寛さん! あ、いえ、実は世界文化社の担当Uさんが、やはりそういう見解を持っているので、ほかにもそう思う人がいるんだなぁと。
いや、わかりますけどね。端正な顔立ちで、大まじめなんだけど、そのまじめさがどこかおかしい、みたいな役どころ、彼は非常に巧みに演じますしね。片瀬役にはすごくハマるだろうと思います。ただ、年齢がちょっと上すぎるかな。あくまで、原作の設定に忠実にやるなら、の話ですが。
……って、獲らぬタヌキの皮算用でつい盛り上がってしまう(笑)。
いや〜、ほんとに、実現してほしいところですけどねぇ。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年4月13日 (金) 01時30分

おはようございまーす。
わあー。『シュガーな俺』の映画化!!
すごいすごいー!主人公の役をキムタクなんて
ゴージャス。。。でも、吾郎ちゃんのほうが
なんとなく、似合いそうな気もする。。。
でも、ほかに誰かいないかなぁ・・・といろいろ
考えてしまってます。(^-^)
個人的に『劇団ひとり』さんが好きなので
やってほしいなぁと
思ったり。。。

あ、野生時代に短編、楽しみにしてます。
図書館で読んできますー。
いま、『冥王星・・』を3回めじっくり読んでいる最中です。(^-^)
では、今日も一日、いい日になりますように!

投稿: 果歩 | 2007年4月13日 (金) 06時57分

はじめまして。
映画化、すごいですね。公開されたらぜひ観たいです。世間の糖尿病に関する誤解が少しでも解けたらいいな、と思います。
ところで、全然関係ないのですが、平山さんはかなりの酒豪なのですか?
以前「自ら糖尿病の、ある医師は酒豪であるがとても良好なA1c を保っている」という話を聞きました。そんなことも可能なのかな・・・

投稿: Zoo | 2007年4月13日 (金) 15時17分

ご無沙汰しております。高校で同じクラスだった者です。映画化とは素晴らしいですね。主演には、稲垣吾郎氏がいいのでは。前々から思っていたのですが、稲垣氏と平山氏の風貌は似ているのではないかと。例えば、映画化の発表記者会見で2人並べば、兄弟に見えなくもないのでは。それでは、また。

投稿: 名乗るほどの者ではありません | 2007年4月13日 (金) 15時59分

すごいですねー!!4社からオファーが来ているのであれば、どれかは実現しそうな気がします。
私もやっぱり、キムタクなら吾郎ちゃんですね。キムタクのちゃらちゃらした感じは片瀬喬一に合いません。(あ、本音が・・・)
まあ、やはり往々にしてこういうのは製作者側(監督含め)の意見が通っちゃうんでしょうけど。

私個人としては、端正な顔立ちの(しょうゆ顔)の堤真一の方がしっくり来るんですけど、やっぱり年が行き過ぎているか・・・。

投稿: | 2007年4月13日 (金) 17時15分

映画化ってすごいですね~。普段あまり観ないので疎いのですが、以前からのファンとしてはやっぱり似ているらしい稲垣吾郎がよさそうな気がします。
「桃の向こう」を拝読いたしました。センセイの作品には、怪しかったり暴行を受けたり宗教がかっていたりするのに福祉・教育職やボランティア行為にいそしむ殉教者のような女性が登場するのがいつも気になっています。

投稿: ダレカ | 2007年4月13日 (金) 19時17分

何故かワクワクしてきました。映画化…本当に実現すれば『シュガーな俺』の本も売り上げアップ間違いなし、ですね。
片瀬喬一役に、阿部寛さんに堤真一さんも良いですね。でも、やはり平山さんのお写真を拝見した瞬間“吾郎ちゃん似”と感じたので、私の頭の中では既に吾郎ちゃんが演じているのですが。それに学生時代のご友人も風貌が似ていると書き込まれてますしね。
色々と想像するだけで面白いですね。首を長~くして、吉報をお待ちしています。

投稿: えぞりす | 2007年4月14日 (土) 17時03分

> 果歩さん
劇団ひとりさん、なるほど。しかし彼はどっちかというと将来普通に太りやすそうな感じに見えますね。って、勝手なことばっかり言ってますけど(笑)。
「冥王星」すでに3回目ですか! いや〜、そんなにていねいに読んでくださってすごく嬉しいです。短編の方もよろしくお願いします。

> Zooさん
はじめまして。僕は、そうですね、「酒豪」と呼ばれることが多いと思います。糖尿病になった今も、リアルタイムでたぶんそうです(笑)。そしてそのお医者さんですが、考えられるのは、インスリンをきわめて効果的に使って血糖値の上昇を抑えつつ大酒を食らっている……ってあたりでしょうか。あくまで推測ですけど。自分が医者ならインスリンも使い放題ですしね。

> 名乗るほどの者では……さん
お久しぶりです。昔、学校で一緒だっただれかに十何年ぶりで再会したりすると、「似てない?」などと言われることはよくあります。テレビで彼を見ると「思い出す」のだそうです。ただ、あらたまって顔立ちそのものを見比べると、実はそれほど似ているわけでもなく、むしろ「雰囲気が似ている」というレベルなのではないかと。それに最近、歳食ってきたので、いいかげん「似てるね」と言われることもなくなってきました(稲垣さんの方は歳を取らないということではないのですが・笑)。

> 香さん
でも、そんな(ってどんな?)キムタク氏が、「ほっとくと死にます」とか言われて青ざめて「げ……うっそマジすか?」とか言ってるところ、ちょっと見てみたくありませんか?(笑)
まあ、仮に映像化が実現するとして、片瀬役が誰になったとしても、「へぇ〜、こうなったんだ」とおもしろがって観ることになると思いますけどね。
堤真一さんは新説ですね。それもいいかも。

> ダレカさん
「桃の向こう」、さっそく読んでくださってありがとうございます! 「殉教者のような女性像」……といわれて一瞬思い浮かばなかったのですが、ラスマンの由紀子とかですかね。ボランティアというと、「全世界のデボラ」の梨沙とか? うーん、自分で気づいてませんでした。なぜでしょうか。

> えぞりすさん
あ、お久しぶりです。お元気でいらっしゃいましたか?
片瀬役、今のところは吾郎ちゃんが優勢ですね(って勝手に言ってるだけですけど・笑)。しかし映像化、実現までにはほんっとに幾多の障壁があるみたいです(前々作の「ワスチカ」も、某大手が動いて映像用プロットまでできていたのに、その後立ち消えになってしまったっぽい気配です……)。ぜひとも実現してほしいところですが、あまり過度な期待を抱かないように自分をいましめております。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年4月14日 (土) 20時18分

テーマが病気の映画をコミカル、シニカル、知的に演じられる役者さん。ユースケサンタマリアさんはいかがでしょう? 

投稿: りりこ | 2007年4月14日 (土) 21時14分

ああ、たしかに! 彼なら適役ですね。得がたいキャラクターと演技力の持ち主だと思います。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年4月14日 (土) 23時09分

平山さん、先日はどうも監督Aです。
先日の「シュガーな俺」の片瀬喬一役についてのひとことがきっかけになったみたいで、キャスティングの話題で活発なイメージが出ているのを興味深く読ませていただいています。

ただあのとき「吾郎ちゃんよりもキムタク」と言ったのは、役者としてキムタクのほうが一枚も二枚も上手ですよという意味です。まあキムタクが出るとなれば映画化はアッという間に実現するでしょうし、興行的にも大いに期待できるのですが、なかなか難しいですね。何せジャニーズですから……。

ともあれ皮算用だけじゃなくて、皆さんの意見も大いに参考にさせていただいて、一刻も早い映画化の実現に向けて奮闘努力したいと思います。これからもよろしく、です。

投稿: 監督A | 2007年4月15日 (日) 22時09分

ああっ、監督ご自身お出ましとは恐れ入ります。そうなんですよ、なんだか思いもかけず話が盛り上がってしまいまして……。
しかし、どう転んだとしても、僕としては楽しませていただくことになると思います。監督の手腕に期待して朗報をお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!
それにしても、やっぱりジャニーズは「難しい」のですね。まあ、そりゃそうでょうね。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年4月15日 (日) 23時07分

「シュガーな俺」を読んでいる最中は、なんとなくSMAPの稲垣さんを連想していました。
木村さんは健康的すぎるかな?
ナイーブかつクールな表情とてもいいなと思います。

投稿: ゆうゆ | 2007年4月16日 (月) 11時56分

> ゆうゆさん
おお、吾郎ちゃんにまた1票!
この「勝手キャスティング」は楽しいですが、実現しなかったらヘコみそうですね……(笑)。いやいや、うしろ向きに考えるのはよしましょう。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年4月16日 (月) 19時54分

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