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2007年5月22日 (火)

おこりで死にたくない

 はしかの流行で早大までほぼ全学休講と知って驚いている。「早大全学休講」とかいう文字を見ると、まるで自分の知らないうちに学生紛争が激化していたかのような錯覚に襲われて、空恐ろしくなる。ときどき、世の中の動きに対してほとんどまったく無関心になり、新聞はおろかテレビニュースも含めて、一定期間、報道という報道に完全に背を向けてしまうことがある僕にとって、それはあながちありえないことでもないのだ。

 ところで、はしかといえば、だれかがなにかに一時的になりふりかまわず夢中になったりすることを「はしかにかかったようなものだ」と喩えて言う古典的なフレーズがあるが、よくよく考えると「はしか」というのはやまと言葉だ。「麻疹」という字を充てることもあるが、それは漢方だかなんだかが入ってきてから当てはめたものにすぎないだろう。

 ふと興味をもって広辞苑で調べてみたら、江戸時代の仮名草子である『浮世物語』にはすでに用例がある。もっと遡れるような気がするのだが、語源がよくわからない。はしか? それを言うなら、「おこり」というのもやまとことばで、なにやら恐ろしげな感じがする。これは普通、「瘧」という字を充てるが、マラリアを指すことが多いという。

「マラリア」と言われれば、少なくとも何だかわかるし、現代なら対処法も確立しているので、それほどビビることもないかもしれないが、「おこり」だったら怖いし、とてもイヤだ。なんだか原因もよくわからないまま高熱が出て、衰弱して、「必死の加持祈祷も虚しく」ただ死んでいくだけ、というイメージがある。そんな風にして死んでいくのはイヤだ。しかしそれでも、昔の日本人が、西洋医学の知識もないまま、はしかは「はしか」、おこりは「おこり」と、おそらくはいくつかの特徴的な症状から弁別して、それぞれに名前をつけていたというのは興味深い。それでもやはり、「おこり」で死にたくはない。「マラリア」で死ぬのもイヤだけど。

 ああ、なんかオチのない話になってしまった……。

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コメント

へ~。”おこり”っていう言葉は初めて聞きました。確かに、マラリアよりおどろおどろしい感じがしますね。マラリアってアフリカの病気かと思ったら、日本名があるということは、昔の日本でもあった病気なのでしょうか?! 辞書の「マラリアなどの熱病」という”など”という言葉に引っかかりますが。

今、はしかが流行っていますし、会社の同僚の子供(5歳)の保育園では、おたふく風邪が流行ったそうです。
自分がはしかやおたふくなど法定伝染病になったことがあるのかどうかわからないし、予防接種をちゃんと受けているのかも知りません。(親に確認すれば済む話ですが(^^;))
でも水疱瘡にかかった記憶はあります。白い塗り薬を発疹のところにつけて、なぜか浴衣を着ている自分の姿を覚えてます。
(わたしもオチのないコメントですみません)

ところで、ずいぶん前のコメントへのお返事ですが・・・私の五感をくすぐるにおいは太陽のにおい、雨のにおい、柑橘系・・・後は恥ずかしくていえませーん!というと誤解を招きそうですね。
大まかに言うと、人間のにおいです。(これでも誤解を招きそうですね)つまり、顔の脂のにおいとか、彼氏の首のところのにおいとか・・・変態チックな発言ですみません。別に脇のにおいとか、すえた汗のにおいは好きではないんです。
テレビから得た知識ですが、一般にいう体臭とは違う”たんぱく質”のにおいには個人でパターンがあって、相性があるそうです。
だから、自分で気がつかずに、たんぱく質の相性で人に惹かれることがあるそうですよ。

投稿: | 2007年5月23日 (水) 00時21分

本当にそれがマラリアであったかどうかは神のみぞ知る、でしょうね。たぶん、文献に描かれている症状の描写から推定しているだけなんだろうと思います。間欠熱っていうんですかね、数日おきに熱が出たり引いたりという、そのパターンから。
僕もその手の伝染病にはひととおりかかった記憶があります。当時、音として聞いて怖かったのは「みずぼうそう」ですね。ちょっと自分の名前に似ているのが逆に怖かったのかも(笑)。

で、においの話ですが、いや、わかりますよ、そういうの。安心するんじゃないですか? でもあくまで、「相性がいいパターンのたんぱく質の持ち主」が放つ「人間の匂い」ですよね?(笑) 彼氏の首の匂いが好きというのも、彼氏だからと言うより、実は匂いの相性がいいからこそ彼氏になったのだ、という見方も可能ですよね。もちろん、それだけが理由じゃないでしょうけど、入口の段階で実は匂いという要素でふるいにかけてるのかもしれませんよね、無意識に。ほんと、おもしろいですね、人間のそういう部分って(たぶん、それはむしろ「動物としての人間」ということなんでしょうけど。あっ、いえ、決して香さんが「動物並み」と言っているわけではなく!笑)

投稿: 平山瑞穂 | 2007年5月23日 (水) 01時56分

おはようございまーす。(^-^)
おこり・・・タイトルをみて、「おこりながら死にたくないってことか・・・」と
勝手に思ってしまいました。お恥ずかしい。(汗
昔の人たちの怪我や病気ってどうやって治療したのかなぁと
たまに思います。手術なんてしなかったのかなぁとか。
「麻酔なしで盲腸の手術をした」といっていた
細木数子さんの話をテレビできいたら、考えただけで気が遠くなりました。(汗

投稿: 果歩 | 2007年5月23日 (水) 05時40分

昔の人は、それこそ加持祈祷をして「効いた」「効かなかった」と言っていたのかもしれませんね。現代だったらあっけなく治ったような病気で命を落とした人もたくさんいるんだろうなぁと思うと、やるせなくなりますね。
ところで、細木数子さんにはそんな経験が……。楳図かずお先生の『漂流教室』にも、たしかそんなシーンがあったと思います(しかも、医者の子どもがカッターナイフを使って見よう見まねで!)。
僕には耐えられませんね、その痛みが原因でショック死しそうです(笑)。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年5月23日 (水) 20時45分

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