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2007年5月 6日 (日)

パンケーキの真実

 まだ予約を取ってはいないが、ブリュッセル・ブルージュ・アムステルダムの3都市を回るほぼフリープランの手ごろなツアーが見つかった。これでかなり実現に近づいた。連休中の成果のひとつと言っていいだろう。

 ところで、「地球の歩き方」を読んでいたら、オランダには「パネクック」(pannekoek)なるものがあるらしいと知った。一種のパンケーキのことだ。なるほど、オランダ語も英語と同じゲルマン諸語に属するだけに、パンケーキ/パネクックと音が似ているな、と思った瞬間、僕はそれまで自分が陥っていた重大な錯誤に気づいた。

 パンケーキって、「パンみたいなケーキ」のことじゃなかったんだ!

 いや、それを「錯誤」と呼ぶのは正しくないかもしれない。なぜなら僕は、日本語の中で普通に外来語として使う「パンケーキ」が"pancake"であることを必ずしも明瞭に認識したことがなかったからだ。ただ漠然と、「パンみたいにふかふかしてるからパンケーキ」なのだろう、というレベルで納得してしまっていたわけだ。

 それが誤りであることにどうやって気づいたかというと、こうだ。

(1)「パネクック」って「パンケーキ」と音が似てるな。
(2)ってことはきっと、"panne"の部分が「パン」、"koek"の部分が「ケーキ」に当たるわけだな。
(3)そーすっと、"panne"="pan"か、なるほど。
(4)いや待て、「パン」って英語では"pan"じゃないだろ。"bread"だろ。日本語で言うところの「パン」はポルトガル語かなんかじゃなかったか?
(5)じゃあ英語の"pan"って……あっ、「フライパン」("frying pan")の「パン」だ!
(6)"pan-cake"、おおっ!

 ここまで来て、「じゃあ、フライパンで焼くケーキだからパンケーキ?」と一瞬思ったのだが、それはたぶん違うだろう。"pan"には「平たい皿、底の浅い鍋」といった意味もあるから、「平皿のように平たいケーキ」ということなのだろう。

 いや、こんなことはもしかしたら常識なのかもしれないが、僕は今日初めて気づいたのだ。というか、そういうものとして「初めて認識した」というか。「初めて認識がそこに及んだ」というか。「まったき認識の光が初めてそこをあまねく照らし尽くした」というか。くどいな。

 正直、この同じ「漠然とした錯誤」に陥っている人は、日本中にくまなく存在するような気がするのだが。それともそんなマヌケは僕だけなのだろうか。

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コメント

いやはや、小生もこのエントリを拝読するまで、全く同じ「漠然とした錯誤」に陥っておりました。普段なかなか意識しないところだけに、意識した途端の落胆(何事もないように通過してきた自分への)が堪えますね。
調べてみたところ、pancakeのpanはfrying panのpanらしいです。「フライパンで焼くケーキ」という意味なんですね。
尚、全く関係ありませんが、小生は幼い頃「シンガー・ソングライター」を「シンガーソン・グライター」だと思っておりました。随分後年になって気付き、一人赤面したことは誰にも言えない恥ずかしい秘密であります。

投稿: 狷介 | 2007年5月 7日 (月) 02時16分

おはようございまーす。
パンケーキって、ホットケーキの
薄いやつだよね?と思っているんですが
やはり、作り方で違うのかも。。。と
今、若干不安に思っています。
村上春樹さんがなにかのエッセイで
外国の朝食に食べたパンケーキの美味しさについて
描かれていたのを読んでから、マックで
モーニングセットのパンケーキをたまに
注文しますが、外国のは、別物なのかなぁ。。。
本場のほうが、だんぜん美味しそうですよねー!

投稿: 果歩 | 2007年5月 7日 (月) 07時01分

> 狷介さん
そうですか、frying pan の方でしたか! なんだかそれはいかにも日本人的発想な気がして思わず「自己規制」してしまったのですが、意外ですねぇ。
「シンガーソン・グライター」(笑)。なんかその手の話題、「黒通信」のコメント欄で大昔に盛り上がった記憶があります。「ジン・ジャーエール」(ジンベースのカクテル?)とか、「オニオンス・ライス」とか(「オニオンス」ってなんだ!)

> 果歩さん
僕は「パンケーキ」と「ホットケーキ」の違いがいまだにわかりません(笑)。しょせん、うちで食べるとしたら出来合いの粉を使うだけなんですけど。
村上春樹のそれは、「海の家のラーメン」と同じ原理でおいしく感じられただけなのではないか、という疑いがちょっとだけ頭に兆してますが(笑)。
ちなみにオランダの「パネクック」はバカでかくてクレープみたいに薄いそうです。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年5月 7日 (月) 20時02分

「パンケーキ」と「ホットケーキ」の違い

ないそうです。というか、そもそもは日本版パンケーキすなわちホットケーキ、ということだったようで。でもどうでしょう、日本ではすでに「パンケーキというと、よりモチッとした食感で薄っぺらいもの」みたいなイメージの差異が確立してる気がします。

投稿: dahlia | 2007年5月 8日 (火) 02時08分

わぁ~パネクック美味しそうですネ!
子供の頃、よくクレープの生地やホットケーキを母といっしょに焼いていた事を思い出しました。今から思うとこういう何気ない日常がすごく幸せだったんだな~と(涙)・・。
今は寒天ゼリーかゼラチンのゼリーを時々作る程度です。以前お砂糖の量を三分の一ぐらいにしてレアチーズケーキを作ってみました凄く美味しく出来たので嬉しかったです。でも、自分で作ると食べ過ぎてしまうので今は全く作っていません。ちゃんとカロリー分だけ食べる人ならいいのですが、私はつい食べすぎてしまうので・・・。
旅行から帰られたらこういうお話がたくさん
聞けそうで楽しみです。
でもブログが更新されないと寂しいのでお早いお帰りをお待ちしておりま~す(笑)。

投稿: まり | 2007年5月 8日 (火) 20時26分

> dahliaさん
あ、やっぱり違いはないんですね? ただ、事実上・慣例的に違いが定着しつつあるというその感じはなんとなくわかります。ちなみにそう考えるとどら焼きの皮ってかぎりなく「パンケーキ」の方に近い気がしませんか?(笑)

> まりさん
「何気ない日常」、たしかに……。ちなみにわが家では、ホットケーキを焼いてくれるのはなぜかたいてい父親の方だったんですが、それがけっこうデコボコしててあちこち焦げてて(笑)。そういうのって、父親が亡くなった後に思い出すときっと泣けるんだろうなあと縁起でもないことを考えてしまいます。
レアチーズケーキはけっこう難易度が高そうですね。そして、甘さ控えめでもほかの要素が超高カロリーですね(笑)。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年5月 8日 (火) 20時42分

パンケーキ、そういうことだったんですか。
勉強になりました。常識もなく、あまり深く物事を考えない性質なので、平山さんに教えてもらって良かった!この年齢でって、気もしますけど(笑)。
ちなみに我が家では、ホットケーキを焼けと母から指示されます。膨らむと、ホットケーキ、失敗してぺしょってなると、パンケーキって感じでしょうか。
すごく曖昧な区分ですが。
ベーキングパウダーが入っているにもかかわらず、ふっくらしないと悲しいです。

投稿: 榊 | 2007年5月 9日 (水) 20時21分

いやー、僕自身、この歳になるまで気づいてなかったわけですから。そういうことってけっこうたくさんあるんですよ。でも自分がどこで思い違いをしているかわからないので、ツブしようがないという。
それにしても、榊さんのお家でのその「区分」を聞くにつけても、やはり、「パンケーキはホットケーキの薄いやつ」という漠然とした認識が一般に浸透しているみたいですね。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年5月 9日 (水) 21時37分

落ち着いたパンケーキ論争をもう一度ぶり返すようですが、パンケーキ(pancake)は英語で、ホットケーキは和製英語なんですよ。
だから、アメリカに行って"Please give me a piece of hotcake." (こんないいまわしはあるのかわかりません!)と言っても通じないという、よくあるお決まりの違いなわけでーす。

ところで、平山さんもいよいよ海外旅行ですか!?3ヶ国も周るということは10日近く不在なのでは。寂しくなりますね。
結構マイナー路線なチョイスですね!素敵です。ちょうどオランダはチューリップが満開の頃なのでしょうか。いいなぁー。(といったら、罰が当たりますかね?笑)

投稿: | 2007年5月10日 (木) 11時48分

ためしに英語圏の国で"hotcake"をくれって言ったらどうなるんでしょうね。普通のケーキを温めたものが出てきたりして。外人さんに「あたかいスシをくーるさーい」と言われたようなもんですね。一瞬戸惑いつつ、一応ニーズに応えてみようとする人もいるかも。
ちなみに、僕のオランダ・ベルギー旅行は8月上旬の予定ですよ。早めに押さえておこうと思ってるだけで。その頃にはチューリップもすっかり枯れてしまっていることでしょう。風車は枯れていないでしょう。マリファナも枯れていないでしょう。ていうかマリファナはもともと枯れているでしょう。しかし妻は僕が"Coffee shop"に入ることを決して許さないでしょう。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年5月11日 (金) 02時04分

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