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2007年7月 3日 (火)

ほっとけない(byみの)

 お姉さんが自転車の後ろに積んだ箱に"Yakult"と書いてあるのを見ると、どうしても心の中で「イェイカルト」と読まずにいられない。コンビニの"Sunkus"の看板を見るとどうしても「サンカス」と読んでしまう。職場の近くにある某施設に"Apex"と書いてあるのは、あれはほぼまちがいなく「アペックス」と読ませたいんだろうけど、僕には「エイペックス」としか読めない。まあそれを言ったら便器などの"INAX"だって「アイナックス」だ。

 といったあたりは「英語圏」的問題なので特に目立つのだが、最近は「フランス語圏」的問題もなおざりにできない。以前、旧ブログ「黒いシミ通信」でさんざん取りざたさせてもらった"Moisteane"問題、つまり、あれを「モイスティーヌ」と読ませるのはどうやったって不可能で、英語式に「モイスティーン」と読ませるか、フランス語的に(無理はあるが)「モワストアーヌ」と読ませるかのどちらかだろう、という問題もそうなのだが、そしてもうこういうネタをブログで書くのは(いろんな意味で)やめようと思っていたのだが、ああ、どうしても見過ごしにできない例がここに!

 某B社のお菓子、レーズンサブレーの「レザーノ」、"Raisino"と書いてそれはないでしょう、いくらなんでもそれはない。

 いや、わかりますわかります、英語で言うところのレーズン、つまり干しぶどうは"raisin"と書き、これはその同じ綴りのまま、フランス語で「ブドウ」一般を指す「レザン」になる。たしかに、"raisin"の発音は「レザン」だ。しかしだからと言って、そのつづりに"o"を加えれば「 レザーノ」になるというものではない。それはフランス語の綴りと発音の関係における法則を完全に無視している。"raisino"をもしフランス語風に読ませたいなら、「レジノ」になるはずだ。まあ、もし商品っぽいゴロのよさを出したいとしても、せいぜい「レジーノ」。

 フランス語ではたしかに、"in"の綴りを「アン」と読む。しかしそれは、その綴りがある特定の条件下に置かれたときに限られた話なのだ。少なくとも、後に母音が続く場合には、"n"が後続の母音に引き寄せられて新たなシラブルを形成するため、その時点で"in"という単位は"i"と"n"に分離し、"i"は「イ」でしかなくなる。"raisina"なら「レジナ」だし、"raisini"なら「レジニ」だ。「レザーナ」でも「レザーニ」でもない。

 ああでもこんな話、誰も興味ないんだろうな。やっぱ書かなきゃよかった(と思ってるならアップするな自分)。

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コメント

こんにちはー!つい笑ってしまいました。(^-^)
たしかに、あるある!!と思って。(笑
見たことのない英単語を見かけてすぐに
読めないと負けた気がします。(謎

サンクスは、自分もバイトしていたのに
そうゆうつづりの英語だって知らなかったです。(汗
サンクス、カタカナ・・・とだけしか
思ってなかったー。
灯台元暮らしです。(たとえが変かもですが。)

関係ないですが、ベタなネーミングの商品の
名前を発見しては、小さく笑うのが好きです。
たとえば、便秘薬とかが「スグデール」とかだとつい笑ってしまいます。(^-^)

投稿: 果歩 | 2007年7月 4日 (水) 17時26分

ああ、果歩さんはやっぱり「サンクス」勤務経験がおありでしたか。でも多くの人はそんなもんです。意識してないんですよね、特に。
「スグデール」……そりゃあんまりだって感じですよね。それを言うなら「プリザエース」とかもどうなのかって思うことがあります。「プリ」っと出す「座」なのかなって思っちゃうじゃないですか(僕だけ?)。

投稿: 平山瑞穂 | 2007年7月 4日 (水) 23時09分

黒いシミでは何回もこういったご指摘をしてますよね!さすが、こうやって言葉にこだわるのは作家だなーと感心しています。Moistianeの時のも覚えてますよ。
私もフランス語をちょびっとかじってからはたくさんの間違ったフランス語もどきが日本にはびこってるのを見つけました。
また、英会話中にも思わず和製英語を発して「そんな英語はないよ」と指摘され、「なして、日本には間違った外来語ばっかりなのだ?」と腹立たしくなることも。

商品名では、存在し得ない言葉ならせめてカタカナ表記だけにして、ローマ字表記をやめるべきですよね。たぶん外人は笑ってます。
子供は間違って覚えます。大人も恥をかきます。

投稿: | 2007年7月 4日 (水) 23時15分

黒いシミ通信時代にはなんだか親の仇みたいにあげつらってましたね、こうした例を。あの頃の僕が最もこだわっていたのは、日本語も含めて、「綴りと発音には一対一で結ばれる法則性が確立されていてしかるべきで、それを逸脱する例は極力認めるべきではない」ということだったわけですが、なんだか闘い疲れてしまいまして。というか、ほぼひとり相撲だったかなと(笑)。
しかしそんな僕も、和製英語にはしばしばしてやられます。確信を持って「これは和製じゃない」と言い切れる外来語って意外と少ないですよね。
「存在し得ない言葉のローマ字表記」は、望ましくはないですが、僕は条件つきで容認派でしょうかね。ただしその場合もですね、「フランス語式」なのか「英語式」なのかなどまず立場を明確にしてですね、それぞれの基づく言語における綴字法と発音規則をですね……(以下略)

投稿: 平山瑞穂 | 2007年7月 5日 (木) 01時22分

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