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2008年5月20日 (火)

字体ごとの権利

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『忘れないと誓ったぼくがいた』の台湾版『我們説好了,永遠不忘記』。これの奥付を見て、積年の謎が解けた。

 大陸中国と台湾はともに、北京語ベースの「標準中国語」を共通語としているが、使用する漢字の字体が異なる。略字体の「簡体字」を使用している大陸に対して、台湾は日本で言う旧漢字に近い「繁体字」だ。字によってはけっこう形が大胆に違うので、どちらか一方しか学んでいない人がもう一方をいきなり読めと言われてもかなりの困難を感じるだろうが、結局は同じ言語なので、読もうと思えば読めないことはない。そのへん、著作権等の切り分け関係はどうなっているのだろう、とずっと疑問に思っていたのだ。

 奥付のこの文言を見て納得が行った。

  Chinese (in complex character only) translation rights
  arranged with SHINCHOSHA Publishing Co., Ltd. Japan

「中国語への翻訳権(繁体字のみ)」としっかり限定されている。なるほど。「中華人民共和国」か「中華民国」(もしくは「台湾」)か、ではなく、繁体字か簡体字か、によって権利を分けているわけだ。これはとても合理的な切り分けである気がする。しかし逆に言えば、大陸の方で翻訳を出したければ、今度は"in simple character only"として権利を別に取得しなければならないということなのだろう。

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