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2009年1月 6日 (火)

キャバ歯科

 去年の4月からほぼ週イチのペースで通いつづけた地元の歯医者での治療が、ようやくひと段落ついた。かかったきっかけは、大昔に治療した歯の根がかぶせものの中で炎症を起こして思考停止に陥るほどの激痛に見舞われたからだったのだが、こんなに長引いたのは、問題の歯を治すついでに細かい虫食いも治療し、続いて審美歯科的見地から見てくれの悪い歯を次々にきれいにしていってもらったからである。

 その歯科医院には先生は1人しかおらず、あちこちの診療台の間を飛び回っている。だから、先生がほかの患者の治療をしている間、微妙な待ち時間が発生するわけだが、そういうときは、なぜか助手の女の子がそばについて、「先生が来るまでちょっとお話をしましょう」と言って雑談をしてくれる。別に歯科衛生の話とかではなくて、文字どおりの、ただの「雑談」だ。うどんとそばはどっちが好きかとか、どこそこの店はこんなで楽しかったとか、そういう類いの話。

 最初は面食らったが、どうやらそれは、その歯科医院ならではの、つまり、他院との差別化を図るための「サービス」の一環であるということらしい(と、僕は推測している)。何度も通っているうちに慣れてきたが、その雑談にどういう態度で臨んでいいのかがなかなかわからず、まるで初めてキャバクラに来て勝手がわからずに口ごもっているウブな客みたいな反応をしてしまっていた。

 キャバクラではない場所でキャバクラ的なサービスを受けるというのは、なんともこそばゆいものであることよ。まあそうでなくても僕は、そもそもキャバクラ的サービスというものがこそばゆくて苦手なのだが。

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