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2009年2月25日 (水)

SFマガジンの色っぽい女

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 僕の短編『精を放つ樹木』が掲載された「SFマガジン」4月号。僕の名前のちょっと下に、椎名誠さんの名がある。日本ファンタジーノベル大賞の選考委員として『ラス・マンチャス通信』を読んでくださった椎名さんと表紙で名前を並べるのは不思議な気分である。

『精を放つ樹木』は、久々にちょっとラスマン寄りの、エログロ(という言い方はどうもちょっと違う気がするのだがほかに適当な用語を思いつけないので)ありの気味悪い話だ。好みははっきりと分かれるのだろうが、こういう不条理っぽい話が自分はやっぱりものすごく好きなのだな、とあらためて思う。

 挿画を担当してくださっている栗原裕孝さんによる、主人公「香住」と思われる女性のイラストが色っぽくてよかった。これまでにイラスト化された僕の女性登場人物の中でこれがいちばん色っぽいのではないか。まあそれも無理もない話で、もともと僕自身があまり「色っぽい女」を作品に登場させないのがいけないのである。正月に帰省したときも、父親にこう言われた。

「瑞穂の描く女は色気がないねぇ。もうちょっと色気があった方がいいと思うんだけど」

 おおせのとおりです。今後、前向きに検討させていただきます。

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2009年2月23日 (月)

『魅機ちゃん』実写版PV

 まもなく小学館から刊行される僕の8冊目の単行本『魅機ちゃん』の、実写版プロモーション映像が完成し、youtubeでの配信が始まった。女優の大門真紀さんに、主人公のお酌ロボット「みきちゃん」を演じていただき、IKKI編集部のスタッフによって撮影・編集されたものだ。ちょっと前に、「ある撮影現場に原作者として立ち会った」と言っていたのは、これのことである。

  『魅機ちゃん』PV

 なお、このPVの成立にまつわる裏話みたいなものを、担当編集者であるTさんが「充電日記」の方にアップされているので、よろしければこちらも。詳しい成立事情については、実は僕も知らなかったので、「へぇー」と思った。

  魅機ちゃん充電日記(2/22)

 撮影現場では、「酔いつぶれて寝てしまったみきちゃん」を演じるため、ビジネススーツ姿でカーペットの上に横たわる大門さんのまわりを、スタッフたち男性陣が取り囲んでいるなど、異様な雰囲気だった。こうして完成品を見てしまうと、その場に自分が居合わせたことなど夢であったような気になってくる。

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2009年2月17日 (火)

よく食べた僕

 僕の本の韓国語版を独占的にすでに4冊も出してくれているソウルのStudio Born-freeのムンさんが所用で来日したので、翻訳者キム・ドンヒさんとともに久々にお会いした。2006年の暮れ以来なので、もう2年以上顔を合わせていないことになるが、期せずして「日韓比較文化論」みたいな話で盛り上がった。

 以前お会いした際も驚いたのだが、ムンさんは日本に長期滞在した経験もないのに、かなり流暢に日本語を話す。しかし、どちらかというと話す方が得意で、聞く方は不得手だという。普通は逆ではないかと思う。そういう先入観があるので、つい「これだけ話せるなら」というつもりでこちらも遠慮なく日本語を話してしまうと、今ひとつ伝わらず、部分的にキムさんの通訳が必要になったりする。

 対する僕の方は、飛び交う韓国語がときどきは聞き取れても、自分の口からはまったくしゃべることができず、結局、今日使った韓国語は、店を出るときに言った「チャル・モゴッスムニダ(ごちそうさまでした)」のひとことだけだった。それだったら、韓国語がまったくわからない人でも、丸暗記しておけば言えるレベルだ。なさけない話である。

 ちなみに「チャル・モゴッスムニダ」とは、字義どおりに直訳すれば「よく食べました」の意である。日本人の多くは、これを「なんかかわいいな」と感じるのではないかと思うが、その感覚を韓国の人にわかってもらうのはなかなか難しいだろうなと思う。

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2009年2月16日 (月)

魅機ちゃん起動前夜

 さて、次に出る新刊は、一昨年から去年にかけて小学館のコミック誌「IKKI」に連載していた、漫画家・阿部潤さんとのコラボレーションである『魅機ちゃん』の単行本だ。2月24日ごろから世間に出回ることになる。連載が終了した去年の夏からだいぶ間が空いてしまったのは、単行本化にあたってレイアウトやプロモーションに時間をかけたいという編集部の意向に応じたものである。その分、非常に手の込んだ素晴らしいものに仕上がったのではないかと思っている。

 実は数日前から、左サイドバーの「著書」のところに、すでにAmazonのリンクを貼ってある。主人公であるアンドロイド(お酌ロボット)「みきちゃん」を、阿部さんが普段とはひと味違うアメコミ風のタッチでキュートに描いてくださったこの表紙、これまで僕が出した本にはないポップな風合いがあって、僕はとても気に入っている。

 で、この単行本刊行に際して、IKKI編集部の担当・Tさんが、はてなダイアリーに専用ブログを開設してくださった。今後、作品についての詳細や、刊行にあたっていろいろと用意している「仕掛け」の数々については、このブログで紹介していくことになると思う。僕自身も、もしかしたらなにか記事を書くかもしれない。そんなわけで、こちらも覗いていただけると幸い。

 魅機ちゃん充電日記

 上記ブログへのリンクは、左サイドバーの「リンク」のところにも貼ってあるので、最近めずらしく機嫌がいいのかわりと頻繁に更新があるせいで、この記事が早い段階で追いやられてしまったとしても安心だ!

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2009年2月15日 (日)

青い草の国へ

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 実業之日本社の「ジェイ・ノベル」3月号に、僕の中編小説『青い草の国へ』が掲載されている。昨年3月に同社から刊行した『プロトコル』の続編……というか、むしろ「外伝」と言った方がいいだろうか。これを皮切りに、4ヶ月おきくらいで断続的に「外伝」的なものを発表していく予定。

 今回は、本編における語り手・有村ちさとの父、騏一郎がアメリカを放浪していた時代のことを描いている。しかし、イントロダクションの部分はちさとによる一人称だ。ちさとの独特な語りについては賛否両論であるようだが、書いている僕自身は楽しくてしょうがない。今回もたいへん楽しませていただいた。

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2009年2月11日 (水)

気づきませんで

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 古いつきあいの友人が、大昔に僕が読んでもらった小説の習作を最近見つけて、読み返してみたという。ワープロで打って、B5の紙に縦書き印字してクリップで止めたものだ。あらためて読んでみるとなかなかよかった、むしろ今の平山さんよりよけいな説明がなくていいくらいだった、というので、自分でも引き出しから引っ張り出して読んでみた。17年前に書いたものだ。

 たしかに、悪くない。20代前半の若僧である自分が書いたものなんて恥ずかしくて読めないのではないかと思っていたが、これだけ時間が経ってしまうと、もうそういう気恥ずかしさもすっかり揮発してしまうものらしく、現在の自分の目で客観的に見て「悪くない」と思った。

 そういえばこの作品は、なにかの新人賞に応募して予選を通過していたのではなかったか。そう思って今度は、当時、予選通過者として名前が載った文芸誌の類いを引っ張り出してみたところ、1993年度の「第36回群像新人文学賞」で1次予選を通過していた。そのとき、僕は気づいた。なんと、予選通過作品一覧の見開きページの反対側に、「阿部和重」の名があるではないか。

 これ、あの阿部和重さんかな。十中八九、そうだろうな。

 阿部さんはこの翌年、『アメリカの夜』でみごと「群像新人文学賞」を受賞し、その後も2005年の芥川賞受賞まで、順調に各賞を受賞している。対する僕は、1993年時点では「1次予選止まり」ということで阿部さんと横並びだったのに、デビューするまでさらに11年を要している。彼と僕が、同じ1968年生まれであることも考え合わせ、ちょっとだけさみしい気持ちになった。

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2009年2月 5日 (木)

お願い、傷つけないで

 キューティーハニーにせよ、如月ハニーにせよ、あれが「お尻のちいさな女の子」だとは、子供心にはとうてい思えなかった。でももしかしたら、オトナ的視点では、あれは「ちいさな」お尻の部類に属するのかな、と思っていた。しかし、齢40を数える今になっても、いろいろなことを経てすっかり「汚れっちまった」(中原中也)この心で見ても、やはりあれは「さいちな」お尻には見えない(←あいかわらずyoutubeでしょうもない映像を観つづけているらしい)。

 いや、大きすぎて萎えると言っているのではない。むしろ逆だ。男的には。しかし、あれを「ちいさな」お尻と称するのは、事実に反しているのではないかと思うのだ。消費者団体が黙っていないのではないかと思うのだ。あれは決して、「小さ」くはない。アイ・ベット・ハー・ヒップ・イズント・オールウェイズ・スモール。

 それはそうと、大学教授であった僕の父親は、なぜか「キューティー・ハニー」(のアニメ版)が大好きで、放映する曜日と時間をちゃんと覚えていて、その時が来れば、それまで何をしていようと、忘れずにテレビの前に来ていたものだ。母親がなにか用事を言いつけても、「でももうすぐハニーちゃんだから」と言って断り、僕がなにかの都合で(子どもというものは常になにかの「都合」を抱えているものである)たまたまその時間にテレビをつけずにいると、「今日はハニーちゃん観ないの?」と言ってわざわざ催促するくらいだったのである。

 当時40代の中盤くらいだった父が、どういう観点から「ハニー」にそこまで執心していたのか、自分自身が40代に到達した今考えてみても、どうしてもわからない。あの「変身シーン」がよかったのだろうか。あの、ほんの数秒で終わってしまうささやかなお色気シーンが? 当時小学校中学年くらいだった僕としては、キューティーのボディスーツ姿より、如月のミニスカ姿の方がずっとよかったけどな。

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2009年2月 3日 (火)

今日、気づいたこと(ホームルーム風)

 youtubeで「宇宙戦艦ヤマト」の映像を観ていて初めて、古代進らが着用している制服のスラックスの裾がベルボトム、というか「パンタロン」風に末広がりになっていることに気づいた。地球防衛軍は時の流行に敏感なわけですね。よい試みだと思います。

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