SFマガジンの色っぽい女
僕の短編『精を放つ樹木』が掲載された「SFマガジン」4月号。僕の名前のちょっと下に、椎名誠さんの名がある。日本ファンタジーノベル大賞の選考委員として『ラス・マンチャス通信』を読んでくださった椎名さんと表紙で名前を並べるのは不思議な気分である。
『精を放つ樹木』は、久々にちょっとラスマン寄りの、エログロ(という言い方はどうもちょっと違う気がするのだがほかに適当な用語を思いつけないので)ありの気味悪い話だ。好みははっきりと分かれるのだろうが、こういう不条理っぽい話が自分はやっぱりものすごく好きなのだな、とあらためて思う。
挿画を担当してくださっている栗原裕孝さんによる、主人公「香住」と思われる女性のイラストが色っぽくてよかった。これまでにイラスト化された僕の女性登場人物の中でこれがいちばん色っぽいのではないか。まあそれも無理もない話で、もともと僕自身があまり「色っぽい女」を作品に登場させないのがいけないのである。正月に帰省したときも、父親にこう言われた。
「瑞穂の描く女は色気がないねぇ。もうちょっと色気があった方がいいと思うんだけど」
おおせのとおりです。今後、前向きに検討させていただきます。
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