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2009年4月25日 (土)

未来の中の過去

Kc380051

「SFマガジン」6月号。巻頭の「My Favorite SF」に、シオドア・スタージョンの『人間以上』について僕が寄稿している。これについては、ずっと前に旧ブログ「黒いシミ通信」でなにか書いたようなかすかな記憶があるが、記憶が古すぎておぼろげである。そう、たしか、望月峯太郎の「ドラゴンヘッド」の中で、自衛隊員の「仁村」が読んでいたのが早川文庫のそれだったのだ。しかし、現在は表紙がリニューアルされてしまっているらしい。あの壊れた人形のイラストは印象的だったのだが。

「ドラゴンヘッド」は近未来の話だが、その近未来の話の中に出てくる早川文庫の本が、もはやむしろ近過去のものであるというところに、不思議な倒錯を感じる。さまざまな「近未来」を描いたさまざまな作品の中に分岐しながら痕跡を残していく「過去」の断片。美しい。

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