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2009年8月13日 (木)

奇跡ではなく現実として

 長い間、私は迷っていた。dazed and confusedだった。tired and exhaustedだった。しかし私はもう迷わない。もう惑わされないし混乱もしない。もう疲れないし疲労困憊もしない。

 ただ、残務整理があるのでしばし待ってください。大人として、片づけなければならないことがあるのです。大人じゃない人には理解できないでしょうから、そういう人は耳をふさいでいてください。

 僕は石ころをパンに変えることはできません。でも、もしも僕がもともとパンを持っていたとしたら?

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2009年8月12日 (水)

人格のない女

 映画などでヒロイン役が登場するとき、それが人格を付与されていないキャラクターであった場合、どうして最初の台詞をひとこと言った時点でそれがわかるのだろうか。そして、あのような「人格のない女」というものは、いったいどうやって描き出せばいいのだろうか。僕にはどうしてもその方法がわからないのだ。

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2009年8月 4日 (火)

しばし

 わたしもうやめた。世界征服やめた。
 しかし、長続きする決意というものをわたしは寡聞にして知らない。

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2009年8月 3日 (月)

ソイン

 日本ではすでに、「メール」と言えば電子メールのこと、「サイト」と言えばウェブサイトのことを指すという相場が定まりつつあるが、英語ではそれぞれ、e-mail、websiteと言わなければ通じない。それは、英語においては、「手紙」一般を指すmailという語が、また「場所」一般を指すsiteという語が、普通の語彙として先行して存在していたからだ。

 考えてみるとそれは、sewing machineとして日本に導入された機械が、「ミシン」として広まってしまった経緯とよく似ている。machineは「機械」一般を指す語に過ぎず、むしろsewingの方に機能の重点が置かれているにもかわらず、当時の日本ではmachineという語自体が耳新しかったために、そこだけが切り離されて「ミシン」になってしまったわけだ。

 そのときmachineの方が訳語として選ばれ、流通することになったのは、たぶん偶然に過ぎまい。別のパラレルワールドでは、ミシンはミシンではなく「ソイン」とでも呼ばれているのかもしれない。

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2009年8月 2日 (日)

だから僕は歌うんだよ

 いい奴ばかりじゃないけど、悪い奴ばかりでもない。でも10人の「いい奴」より、1人の「悪い奴」の方がインパクトがでかい。群衆の中に1人でも迷惑な奴がいると、ものすごく迷惑な目に遭ったという印象だけが残るように。

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2009年8月 1日 (土)

自虐の詩

 少年は図書館で知り合った物静かな少女と意気投合するが、彼女との仲が親しくなればなるほど、疑惑を抱くようになる。こんな都合のいい話があるわけはないから、彼女が自分をからかっているか、もしくは彼女の存在そのものが自分の妄想なのにちがいないと。ある夏の晩、二人は待ち合わせてお祭りへ行く。彼女は浴衣姿である。彼は人けのない林の中に彼女を誘い、花火が彩る夜空を背景に、彼女に「乱暴」を働く。「彼女の実在を確かめる」ために。彼女は泣きながら去って行き、少年は二度と彼女の姿を見ることがない。そして少年はひとり呟く。「矢張りあれは僕の妄想の産物だったのだ」。

 という小説を、高校生の頃に書いたことをふと思い出した。なんという自虐的な小説なのか。

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