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2009年9月16日 (水)

不明朗会計

 韓国で僕の本を4冊も出してくれているStudio Born-Free社にかつていたMさんが、今は別の大手出版社で編集をやっていて、出張で東京に来るというので、現在は日本に在住している翻訳者とともに新宿で会うことになった。Mさんは当然、東京の飲食店などには詳しくないので、僕が彼の宿泊先から近いところで見繕って、ある居酒屋に予約だけ取っておいた。

 さて、Mさんの会社では、会社名義のクレジットカードを社員に持たせ、飲食代等の経費はそこからダイレクトに支払うシステムになっているらしいのだが、いざ支払いの段になったら、従業員は、現金以外は受けつけないと言う。カードが使えない構えの店とは思えなかったので、今どきそれはないだろうと驚かされたし、Mさんの現金の持ち合わせがそんなにあるのかどうか気が気ではなかったのだが、まあそれはなんとかなった。

 しかし、問題はそれだけではなかった。領収書は必要かと訊かれたのだが、Mさんの会社ではレシートさえあれば経理処理はできるそうなので、不要だと伝えたところ、おつりしか持ってこない。レシートはないのかと訊くと、「レシートはお出ししてないんですよ」。そんなバカな、と思いつつ、しかたがないのであらためて領収書を請求したら、今度はそれを一向に持ってこない。待っている間に3度も、それぞれ別の従業員に「もうお時間ですので……」と退出を催促され、最後は「いやあのさっきから領収書を待ってるんですが!」とさすがにキレそうになった。

 最終的には領収書を出してくれたのだが、こっちが黙っていればそれさえ出さないつもりだったのだろうか。

 ほぼまちがいなく、脱税ですな。

 見かけはいかにも今風の、「個室居酒屋」みたいなしゃれた雰囲気なのだが、なにしろロケーションが歌舞伎町近辺なので、さもありなんといったところである。しかし、韓国からの来客を迎えるにあたってその店を選んで予約した僕の立場はどうしてくれるのか。ついでに言えば、「個室」とは言ってもスペースがどう考えても狭すぎて、3人いたらもうギチギチだったことについても、どう落とし前をつけてくれるのか。

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