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2010年9月20日 (月)

旅の恥をかき捨てる日本人

 あえてタイトルは挙げないが、高級ホテルを舞台にしたイギリスのドラマを観ていたら、客室係の女性に特別なチップを払ってストリップティーズ風に下着姿で部屋の中を掃除させる常連客というのが出てきた。東洋人ではあるが、日本人の目から見ると少なくとも生粋の日本人のようには見えない。でもきっとこれは日本人だという設定になっているのだろうな、と思っていたら、どうやらそうらしいということが後にわかった。

 これは、海外で旅の恥をかき捨てている「お金に余裕のある日本人」像として、ひと頃からすっかり定着してしまったステレオタイプである。同じ日本人としてたいへん嘆かわしくまた恥ずかしく思うものだが、実数はともかく、そういう日本人の姿が実際に目立っているというのは否定できない事実なのだろう。

 もっとも、羽振りのよかった日本も今では没落しつつあるから、こんな余分なチップを払えるほどふところの潤っている日本人も最近は激減してきているのかもしれない。ただ、「メガネで出っ歯でカメラを構えている日本人旅行者」と同じく、一度定着してしまったイメージというのは、そう簡単に覆るものではない。あと何十年、海外の映画やドラマでこうした日本人が描かれつづけるのだろうか。

 ちなみに、その常連客が予想どおり日本人だという設定になっているということがなぜわかったかというと、彼が「ミスター・マツイ」と呼ばれていたからだ。ここでまた脱力してしまった。そんなところで自分の苗字が引き合いに出されるとは、松井秀喜選手もいい迷惑というものだ。しかしまあ、その客が「ミスター・ミフネ」でなかっただけまだマシと言うべきかもしれない(「マトリックス・レボリューションズ」で英雄的な活躍をしながら名前で脱力させる「ミフネ船長」とは違って)。

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