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2010年10月10日 (日)

she has come after a long journey

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 去年の2月に『魅機ちゃん』が刊行される際、プロモーションの一環として制作・販売された「魅機ちゃんフィギュア」の完成品である。諸般の事情で今まで現物に相対することができなかったが、このたび、ようやく原作者である僕のもとに「彼女」はやって来た(背景の部屋が手のつけようのないほど散らかっている様子には、どうか注意を向けないでください)。

 小学館『IKKI』連載時および単行本刊行時にイラスト・コミックを担当してくれた阿部潤さんの絵柄とは別に、フィギュア原型師・桜文鳥さんが独自の解釈による「魅機ちゃん」を造型したもので、この見本は文鳥さん自身が組み立てて彩色したものである。箱には、そのことを証明する文鳥さん手書きの「鑑定書」が同梱されていて、ちょっと感動した。

 阿部潤さんのキュートであけっびろげな感じの魅機ちゃんも大好きだったが、このフィギュアの憂いを帯びた顔立ちも素晴らしい。間近に見ると、ふくよかな頬のラインや唇のふくらみ、指1本1本の細さや角度にいたるまで、入念に、愛情をもって造型されていることがわかり、何度見ても飽きることがない。

 ちなみに、画像では小さくてわかりづらいが、腰のあたりから突き出ている尻尾のようなものは、「充電」用のコードとプラグである(知らない人が読むと誤解するかもしれないのでひとこと補足しておくが、「腰から伸びたコードで充電する」というのは、作中のロボットとしての魅機ちゃんのスペックであり、このフィギュアに充電機能があるわけではもちろんない)。

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 このフィギュアはガレージキットとして販売されたものなので、出荷時には組み立ても彩色も施されていない。一応、その出荷時点のサンプルもひとつ送ってもらったのだが、ご覧のとおり、素人にはとうてい手が出せないような状態である。

『魅機ちゃん』刊行前、フィギュアを作ってもらえると初めて聞いたときは、「どれ、せっかくだからひとつ自分で組み立ててみるか」などと気楽に考えていたのだが、それがいかに無謀な企みであったかが今になってよくわかる。

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