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2011年1月29日 (土)

無人の都市

 映画「バニラ・スカイ」には、トム・クルーズが無人のタイムズ・スクエアを狼狽して走りまわる印象的なシーンがある。主人公デヴィッドの見た悪夢ということになっているが、あの映画における最高のカットのひとつではないかと僕は思っている。人がいるはずのところに誰もいないという情景は、どうしてかくまで不気味でなおかつ魅力的なのだろうか。ただそこに人の姿が見えないというだけで、単なる都市の風景がぞっとするほど恐ろしいなにかに化けてしまう。

 蔓延するウイルスのせいで人が死に絶えたロンドンの街並を描き出した「28日後…」もお気に入りだ。ジョゼ・サラマーゴの小説『白の闇』を映画化した「ブラインドネス」にも似たようなシーンがある。そういう場面に目がない僕は、いったい何を求めているのだろうか。

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