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2011年2月 3日 (木)

お役所の半端サービス業

 ある手続きを取るために区民事務所に行った。事前に区のホームページで調べたところ、その手続きに必要な書式はPDFファイルで提供されており、それをプリントアウトして使ってもいいとあったので、現地での所要時間短縮のため、プリントアウトしてあらかじめ必要事項を記入してから届け出に臨んだ。

 窓口で応対した年配の女性職員が、その同じ書式の複写式になっている用紙を差し出そうとしているので、「あ、それ、PDFファイルをプリントアウトしたものを持ってきてるんですが……」と言ったところ、「いえ、この届け出はこの用紙でないと……」と言い出したので、思わず「だったらなんでホームページでPDFファイルが提供されてるんですか、おかしいですよね?」といきなりケンカ腰で食ってかかってしまった。

 僕が取り出した用紙を見たら、同じ書式であることがわかったようで、「あ、それで受けつけます」と慌てて答えたので、もしかしたら「PDFファイルをプリントアウト」などという言い方をしたのがまずかったのかなと思い直した。

 お役所というとどうしても、「平気な顔で二度手間三度手間をかけさせるところ」という先入観があるのでつい過剰反応してしまったのだが、最近はサービス業化が進んでいるらしく、それ以外の局面では総じて処理もスムーズだったし、職員の感じも悪くなかった。印鑑が必要とホームページに書いてあった別の手続きでも、用紙の「印」のところに実際に捺印しようとしたら、「ご本人のご署名があるので捺印はけっこうですよ」と言われ、署名が印鑑を差し置いて効力を発揮するようになったとはめざましい進展ではないかと思った。

 それにしても、区のホームページで一部書式のPDFファイルを提供している以上、窓口でその単語が引き合いに出されるかもしれないことくらい、想定していてしかるべきではないのか。もっと言うなら、本人の署名がある場合実際には捺印が不要なら、ホームページでの記述にも修正を加えておくべきではないのか。処理スキームの見直しは不断に行なう必要があるのではないか。それをしない組織は結局のところいずれは機能不全を起こしたり業務の冗漫化を招いたりするのではないか。といったビジネスっぽいことを口走っている僕はいったい何者なのか。

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