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2011年7月30日 (土)

ビールの何がウマいのか

 1ヶ月以上に及んだ不調の間、ほとんどの期間はアルコールを口にする気にもなれずにいたのだが、ちょっと調子がいいと、ときどき夕食の際などに缶ビールを1本だけためしに飲んでみたりした。ビールがウマいと思えれば回復したと実感できるからだ。

 ところがこれが、ちっともウマくない。飲めなくはないが、ウマいと思えないので飲み進めるのも楽しくなく、残りはなんとなく義務で飲み干すような形になっていた。今回の不調はもともと喉の炎症が元凶であり、炎症が舌のつけ根にも広がっていたため、味覚の一部が損なわれていた。それもあって、よけいにウマくないと感じていたのだろう。

 どうウマくないのかというと、なんだか変に酸っぱくて苦いのである。酸味も苦味ももともとビールに含まれているものだが、それを含んでいても総合的にウマいと思えるからそれまでは好んで飲んでいたわけだ。

 しかし想像するに、このときの僕は、辛味とか甘味とかエグ味とか渋味とか、その他うまく言語化できない微妙なものも含めて、いくつかの味覚がオフの状態になっていたために、ビールという飲み物の中で特に突出している酸味と苦味ばかりを感じる結果になっていたのではないかと思う。

 昨夜は久々に外でかなりの量を飲んだ。味覚が完全に復活したとはまだ言えない状態ではあるが、生ビールの中ジョッキだけでもたてつづけに4杯飲めたし、ウマいと思うこともできたので、もう9割がたは回復したと考えていいだろう。

 それにしても、健康なときにはまったく意識しないことだが、われわれの味覚というものがいかに複雑に構成されているものかということを、今回、思い知らされた。ビールのウマさひとつ取っても、では日ごろはどんな要素をもってウマいと感じているのかということを、いざとなるとうまく説明できない。

 そしてビールにかぎらず、ウマいと思えないものを口に入れるのがどれだけの忍耐力を必要とするのかということも、今回、骨身に沁みてわかった。ありきたりな結論だが、まったくもって、健康ほどかけがえのないものはない。

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