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2012年4月 8日 (日)

春なのに

 最新刊『出ヤマト記』(朝日新聞出版)は、すでに発売中である。なお、くどいようだがこのタイトルは「しゅつやまとき」と読む。

 一方、「別冊文藝春秋」に6回にわたって連載した『私は非公認』が、先日発売された5月号への掲載をもって終了した。これは、ある独立行政法人に勤務しながら、アルバイトとして悪魔祓いをやっている女の子の話である。『魅機ちゃん』連載(2007〜08年)のときと同じく、各キャラクターに非常に愛着を抱きながら書いてきたので、連載終了は非常に寂しい。ウラモトユウコさんが描いてくれるトビラ絵も毎回楽しみだった。

 しかしそれを言うなら、『出ヤマト記』だってすでに「小説トリッパー」での連載は終了しているわけで、小学館の「きらら」に連載している『ルドヴィカ』も、最新号に掲載されているのは第14回だが、原稿としてはすでに最終回のひとつ前である第16回を書き上げ、校正待ちである。

 連載がバタバタと終わっていく。春なのにお別れですか。春なのに涙がこぼれます。世界が終わったってことだ。どうやらそうらしい(XTC)。

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2012年4月 4日 (水)

出ヤマト記、まもなく出倉庫

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 朝日新聞出版より4月6日発売の『出ヤマト記』、僕の14冊目の単行本である。「小説トリッパー」誌上に4回にわたって連載されたが、終章のみ書き下ろしで、この単行本が初出となる。

 この物語の主要な舞台となるのはある架空の国だが、架空とはいってもかぎりなく実在の某国に近いどこかが描かれている。今まさに強盛大国への大門を開こうとしている某国である。「人工衛星」を打ち上げようとしている某国である。その某国に、半世紀も前に日本から渡っていった人々と、数奇な運命でそこにつながる現代の1人の少女をめぐって描かれた物語が、この小説である。

 これまでに僕が出した本の中で、おそらく最も余白の多い装幀だ。かなり思い切ったデザインだが、この作品にかけた僕の意気込みを端的に伝えてくれる、緊迫感と不穏さと寂寥感に溢れる非常に美しい表紙だと思う。曼珠沙華に向かうこのアゲハチョウは、はかなく脆くて力強くて美しい。

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