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2012年6月 7日 (木)

新刊『大人になりきれない』

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 僕の15冊目の単行本、『大人になりきれない』(PHP研究所)が発売される。なんだかたてつづけで、いろんな意味で恐縮だが、よろしくお願いいたしたい次第である。

 今回は久々に「会社モノ」だが、内容はオビにあるとおり、「会社で働くちょっぴりイタイ人たち」をシニカルに描いた群像劇である。「こういう奴、いるいる!」と叫びながら存分に笑っていただくか、それとも「これってもしかして自分のこと?」とヒヤヒヤしていただくか、そのあたりは読者の方々にお任せしたい。

 この作品を脱稿したのは、実は3年も前である。諸般の事情で刊行が遅れに遅れ、その間に僕自身は専業作家になってしまったが、執筆当時はまだサラリーマンと兼業で、それだけに「サラリーマン感」はより生々しく描けているのではないかと思う。

 表紙の女性になぜチンパンジーやウーパールーパーがまとわりついているのか、それは、本書を最後まで読んでいただければおのずとわかる仕組みになっている。

 このキュートなイラストを描いてくださったのは、柴田純与さん。背表紙に当たる部分にまでわたって、作中人物が配置されているのだが、ラフが上がってきたときは、原稿をすごくきちんと読み込んでくださっていることがすぐにわかって、驚くと同時にとても嬉しく感じた。

 このイラストに、「大人になりきれない」大人たちのアンバランスさを絶妙に表現した題字を配置し、ものすごく目を引く装幀に仕上げてくださったのは、泉沢光雄さん。なんだか新刊が出るたびに同じことを言っている気がするが、「今までにない感じの装幀、自分ではとても気に入っている」。

 装幀が毎回「今までにない感じ」になるのは、僕の作風が毎回違うからってことでもあるのかな(笑)。いや、でもこれはこれで、やはりまぎれもなく「僕の作品」だと思う。何よりも、毒の含有率がそれを物語っていると思う。

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